「テリトリー」はドイツ語でdas Territorium といいますが、これを海では主張できない可能性を指摘しておきましょう。
海洋国家が領地、領土を持つ・・・やはり、日本語においても表現に無理があるようです。
そこは海なのに、「地」や「土」の領有は難しいのではないでしょうか。
海底ならともかく、通常とられる表現は「領海」です。
ドイツ語のTerritorium も、やはり地面の領有を第一義とします。
語源のTerrain (仏)はdas Gebiet の類義語で、「地形」「分野」等を意味します。
さらにさかのぼると、ラテン語のterra = Erde 、つまり、「地面・土・大地・地球」の意味です。
日本語の「テラコッタ」は「土器」ですからね。
領海はドイツ語でdas Hoheitsgewässer といいます。
先月(2007年3月)末に、イギリスの兵士が領海侵犯したという理由により、イランに拿捕されたという出来事があり、そのニュースでこの用語が使われています。
ZDF Heute 29.03.2007 (ビデオストリーミング)
同テキストバージョン
「イラン」「領海」でGoogleニュース検索(リアルタイムから過去1週間分)
私が留学しているとき、外国人向けのドイツ語の授業で日本についてプレゼンしたところ、講師(スイス出身)から指摘を受けたことをよく覚えています。
海に対し、「土」を語源とするTerritorium の語を使うことには違和感があるというのが、彼女の話でした。
適切なドイツ語の単語はすぐには思い浮かばない
「国境」が日本人の生活になじみがないのと同様、スイス人にとって「領海」は生活に関わりのない単語なのだとその時思いました。
電子辞書収録のコンサイス和独辞典で「領海」を引くと、
・Territorialgewässer
という語だけが示されます(クラウン独和にはHoheitsgewässer の見出し語がある)。
Googleで検索した結果の比較は:
Territorialgewässer: 11 000 hits
Hoheitsgewässer: 197 000 hits
前者も十分な数量があるものの、後者が一桁多くヒットしていることから、Haheits- の方をオススメします。
「地球へ・・・」と書いて、
「テラへ・・・」と読む。
懐かしの新番組の開始はこの記事にとっては偶然です。
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