2007年11月8日木曜日

ビーレフェルトの嘘 ドイツ新都市伝説

ビーレフェルト。
ドイツ西部に位置する、人口30万人の工業都市。
二クラス・ルーマンらが教鞭を執った社会学や教育学でドイツ最高水準といわれるビーレフェルト大学には1万8千人の学生が在学し、また、サッカーファンにはアルミニア・ビーレフェルトにより、その名を知られている。
ところが、そのビーレフェルト市なるものは、実は存在しないのである。

ビーレフェルトについては、さまざまなうわさや憶測が渦巻く。
極秘軍事基地がある、J.F.ケネディは暗殺されたのではなく、ここに幽閉されている、プレスリーが・・・

早めに種明かしをしておくと、これはBielefeldverschwörung (ビーレフェルトの陰謀)という都市伝説。
なんでも、1994年に、情報学の学生、アヒム・ヘルト(Achim Held)によって考えられたものが始まりだという。(Welt Online、2007年7月24日 )
Verschwörungstheorie (陰謀論、Conspiracy theory)を題材にしたジョークである。

個人も国家も、自分に都合の悪いことはないことにしておきたいもの。
責任を誰かに押しつけられれば、なおのことよい。
「この陰謀を疑うの?では陰謀でなかった証拠をあげてください」
「これはあなたの宿命です。信じない?宿命でない証拠を挙げてください」・・・
この種のロジックにはめられたり、無意識に自分が使っていないか、常に気をつけるという教訓に、どうですか、ビーレフェルトの嘘は。

さて、このテーマを取り上げるきっかけは、ドイツ語版WikipediaのPodcastでした。
Wikipedia(De)Bielefeldverschwörung
そうなんです、ドイツ語のウィキペディアには、音声版もあり、投稿があるごとに、Podcastとして配信されるのです。
プロではない投稿者が読み上げているので、決して聞き取りやすいものではありませんが、今回の Bielefeldbeschwörung はちょっと聞いていて辛い。
声の調子が挑戦的なのです。
決して短くはないので、全部聞いて、ちょっとめまいがしました。
舌を大げさに巻くrや唾が飛んできそうなp(-bなども含めて)など、本当に特徴がある読み方です。
ある意味おもしろかったのですが、あまり頻繁に投稿してほしくはないかな・・・。
こういう方法で人の気を引くという手もあるのか、とへんな関心をしてしまいました。

ブログランキング用投票ボタンです。

ブログランキング・にほんブログ村へ

2007年11月3日土曜日

追悼 エヴリン・ハーマン(女優) ロリオーの相棒

10月29日に、女優のEvlyn Hamannが亡くなりました。
この名前に聞き覚えがなくても、
Loriotコメディのレギュラー女優
といえば、ドイツびいきの方には顔と声が思い浮かぶのではないでしょうか。

Loriotといえば、20世紀ドイツ(西ドイツ)を代表する喜劇俳優、漫画家です。
ドイツ語学習も中級にさしかかれば、夫婦もののコント「Das Ei(ゆで卵)」などが練習テキストになった人もいると思います。
夫ヘルマンと妻ベルタの会話:
Berta, das Ei ist hart... (おいおまえ、今日の卵は固ゆでだよ)
ではじまるあのスキットです。
ことしのテレビドイツ語講座でも、獨協大学の学生たちが、博多大吉華丸を前に、ドイツの笑いの典型として披露していました。

もちろん、彼女は他の作品にも登場し、Loriotのテレビ喜劇になくてはならないものでした。
もっとも、私はDVDで鑑賞したので、当時の放送を知るよしもありません。

ドイツの喜劇俳優といえば、サイレント~トーキー時代のカール・ファレンティンが有名ですが、ハーマンは、ファレンティン映画におけるリーズル・カールシュタットのような、なくてはならない共演女優でした。

ARDで、Evlyn Hamannで検索しました。
Tagesschau
テキスト(ビデオ・オーディオへのリンクあり)
このニュースで、シリアスな役で、テレビ出演もしていたことが分かりました。

LoriotとValentin
前者は「ロリオー」と読みます。
アクセントは「オー」においてください。
後者は「ファレンティン」と読みます。
普通の名前であれば、ドイツ人の人名であっても「ヴァレンティン」となるところですが、この芸名に限っては、fallen(ファレン=オチる)とかけているので、かならず「ファレンティン」と呼んでください。
ミュンヘンのイーザール門に記念館があります。
ロリオー(独語版Wikipedia)
カール・ヴァレンティン(独語版Wikipedia)

Amazon.jpでLoriotで検索してもいまいちだなぁ。
書籍しかヒットしなかったので、とりあえず書籍のサーチ結果。
表紙に描かれたLoriotの漫画に見覚えありませんか?


Amazon.deで、DVDを探した方がいいかもしれません。
DVDBoxセットなどが発売されていますよ。

ブログランキング用投票ボタンです。
ブログランキング・にほんブログ村へ

2007年10月26日金曜日

チョコレートマスター2007 Podcast聞きかじり

日本のメジャーマスコミの扱いがほとんどないのが不思議な話題。
(Google Newsで「ニッポン」「チョコレート」で検索したところ、10月27日時点で、両丹日々新聞から2件ヒットのみ。)

10月の22-22日に、パリで開催された「ワールドチョコレートマスター2007(WCM2007)」にて、日本代表の水野直己さんが見事優勝したそうです。

WCM2007のウェブサイト(日本語)
不思議なもので、大会オフィシャルサイト(英語版のみか?)よりも、大会主催者のベルギー・カレボー社の特設サイト(多言語対応)の方が、内容が充実しているように思います。
顔写真付きの出場者一覧もあります。

なお、カレボー社は、1996年にカカオバリー社と合併し、カレボー・バリーとなったそうです(同社より)。

ブログではそれなりに取り上げられていたようですが、なぜマスコミが報道しなかったのか、やはり不思議です。

さて、私はこのニュースを
radioeins Der schöne Morgen 23.10.2007
で知りました。
聞いてみたい人は、上記リンクからMP3のデータを保存し、18分のところから聞いてみてください。

さて、このDer schöne Morgenですが、ベルリンの情報を中心としたラジオ番組です。
「あの噂は本当?」とか、「この音は何を表しているでしょうクイズ」、「今日の一言」など、引きつけられるコーナーで楽しませてくれますよ。
難易度は相当高いものですが、普通の話し言葉になれるにはいい題材かと思います。

ブログランキング用投票ボタンです。
ブログランキング・にほんブログ村へ

2007年10月20日土曜日

アンネ・アマーリア公妃図書館復興なる(Podcast聞きかじり)

2004年に火災に見舞われた、ドイツ・ヴァイマルにある「アンネ・アマーリア公妃図書館」が、再オープンした模様です。
このニュースはARDのPodcastで知りましたが、日本語でも報道がありました。
ARDのTagesschau(2007年10月19日)"Restaurierungsarbeiten an "Herzogin Anna Amalia Bibliothek" abgeschlossen"(ビデオ。3分弱。)
映像には、当時の火事、被害を受けた建物や貴重書などの様子が映し出され、痛々しい気持ちになります。
また、修復作業も放映されますが、ドレスデンの聖母教会とおなじように、地味な作業の積み重ねであることが見て取れます。
後半(27:30~28:00付近)に登場する、手書きの聖書のようなものは、ルター聖書の最初の印刷本(1534年)だそうで、奇跡的に火災を免れたものだとか。

AFPの記事(2007年10月19日)世界遺産のアンナ・アマリア図書館が再オープン
ZDF Magazine (20071018)"Weimar feiert Wiedereröffnung der Anna Amalia Bibliothek"

この文化的損失に対し、日本独文学会も援助をしました。
日本独文学会HP(2006年9月)「「ヴァイマル市アンナ・アマーリア公妃図書館火災復興支援募金」報告」

国立国会図書館の「ブログ」「カレントアウェアネス」に、これまでの経緯などが報告されていますが、今回の開館再開については今のところ、取り上げられていません。
カレントアウェアネス(2007年2月22日)「アンナ・アマーリア公爵図書館、再開館へ(独)」

Wikipedia(日本語)の項目には、執筆時点で、
「アンナ・アマーリア」
「古典主義の都ヴァイマル」
などの項目があります。
もちろん、レポートに丸写ししてはいけません。

カタカナ表記が気になる方、「ア」は短く発音します。
なので、「ヴァイマル」が近いのでしょう。
最後のrを弱音化すると、「ヴァイマァ」とすることもできるでしょう。
「ワイマール」というカナ表記もやはりこの町のことです。
その影響か、実は、この記事を書くまで、カナ表記は「ヴァイマール」を使っていました。
辞書や発音辞典を参考にした結果、これからは「ヴァイマル」にしたいと思います。
もちろん、方針転換するには、自分なりの判断基準があり、その決定打は次の通りです。
「ヴァイマール」では、間違ったアクセントを誘発してしまう
「イマ」を高くするイントネーションにしていませんか?
ところが、長音記号を取り除いて、「ヴァイマル」にすると、「ヴァイ」を高く・・・なりませんか?
「ヴァイ」の方にアクセントを置くだけで、ドイツ語っぽくなりますよ。
これからは、ニューヨークもやめて、「ニュヨク」にするっていうのはどうでしょう?
文字数も減りますよ!

ブログランキング用投票ボタンです。
ブログランキング・にほんブログ村へ

2007年9月29日土曜日

来る者に安らぎを 去りゆく者に幸せを

本当に久しぶりの記事です。
復帰第一弾としては軽い内容です。

NHK連続ドラマ小説「どんど晴れ」大詰めの2007年9月28日の回で、
ドイツのローテンブルクRotenburg ob der Tauberにある銘文について、言及がありました。
ドイツにあるローテンブルグの古城に書かれた「来る者に安らぎを去り行く者に幸せを」を引用して(Wikipedia「どんど晴れ」 ゲスト出演 岸本隆一郎(夏八木勲)の項目より)
早速ネット検索したところ、これはローテンブルクのシュピタール門にある銘文のようです。
Spitalとは、貧窮院、救護院のことで、日本の病院でもこの標語を採用するところがいくつもあるようです。
ドイツ語では、
Friede den Eintretenden, Heil den Hinausgehenden
だという。(ローテンブルク市の観光情報サイト Spitaltor/Spitalbastei)

den Eintretenden と den Hinausgehenden が3格「~に」なのは、複数形の定冠詞の形からも明白です。
細かく解説すると、eintreten「歩み入る」という動詞の形容詞化(現在分詞)を元に名詞化した、複数名詞「歩み入る人々」です。
「動詞→形容詞→名詞」と品詞を変えているわけです。

では、Friede と Heil の格はどうなのか?
基本的には、4格(~を)とすると都合がいいことは、訳文からも分かります。
その場合、Wir wünschen「私たちは望む」Die Stadt wünscht「この街は望む」などが省略されていると考えるとわかりやすいでしょう。
Guten Tag!というあいさつが、4格で表す(guten)のと同じです。
もっとも、Gott gebe「神よ与え給え」、Es gebe「存在してほしい」などが妥当なところでしょう。
省略された主語・動詞も無事見つかり、格も分かってどんど晴れ・・・といければいいのですが・・・。

もうちょっとネット検索すると、銘文の原文はこのようになっているようです。
Pax intrantibus Salus exeuntibus
もちろんラテン語です(銘文の写真は検索すれども見つからず)。
さて、「平和Friede」と「幸福Heil」 を表す語"Pax"と"Salus"は主格(ドイツ語の1格)です。
この感覚を生かし、FriedeとHeilを1格とすると、これは受け身なの?

Friede werde (von Gott) den Eintretenden gegeben...
Friede möge ... gegeben werden...

・・・めんどくさい。
いや、やはりここは4格、4格ということにしておきたい。
無理矢理ですが、どんど晴れ!

ブログランキング用投票ボタンです。
ブログランキング・にほんブログ村へ

2007年4月26日木曜日

ウィーン少年合唱団 初の日本団員 Podcast聞きかじり

NHK World Radio Japan - German News at 20:01(JST), Apr.25.
(Feed リンク)

ウィーン少年合唱団初の日本人団員が、日本コンサートツアーに初登場する。
内容は日本語でさまざまに報道されているようだ。
(Google News での検索結果は コチラ)
記者会見ではドイツ語で答えたという「シマダ」くん。
どうやら日本語を使わない方針のようだ。
ファンやメディア対策としては、有効な手段かもしれない。
注目が一人に集中するのはたしかに望ましくない。
もっとも、出身地に関係なく、「歌の超天才(数十年に一人の)」であれば、団としても売り出す方向でいくのだろうけど。

このツアーの通訳を今でも学生がやっているのであれば、彼のいい相談相手になってほしいものである。
シマダくんのドイツ語は発展途上のようだけど、発音はなかなかよかった。
記者会見みたいな場では、母語だってしどろもどろになるものです。
・・・いまはもう、通訳は学生ではないかもしれません。

NHK外国語放送のPodcastはすでに取り上げたことがありますが、残念ながら、ドイツ語版はスクリプトが公開されていません。
このニュースの英語版のビデオ映像とスクリプトは コチラ(最新のニュースに更新される場合に備え、下記に引用します)。

13. First Japanese to join Vienna Boys Choir

13-year-old Kai Shimada, the first Japanese to join the Vienna Boys Choir, will appear before Japanese audiences from Friday, when his group starts touring in Japan.

In a news conference in Tokyo on Wednesday, Shimada said in German that he first had difficulty in getting accustomed to meals and the language when he started living in the choir's dormitory.

He said he's happy to see other members singing a Japanese song titled Furusato, or homeland, one of the songs to be performed in concerts in Japan.

The head of the Choir, Eugen Jesser, said he's relieved that Shimada could overcome the language barrier more easily than he had anticipated.

He said it's nice to see boys with various cultural backgrounds join the Choir.

Shimada decided to join the choir after he saw one of its performances in Japan two years ago.

He passed an audition in Vienna, and became the first Japanese to join the choir, which was founded in 1498.

The Group tours Tokyo, Osaka and other parts of Japan until June and will perform a total of 33 concerts.
(引用終わり)
---
ブログランキング用投票ボタンです。
ブログランキング・にほんブログ村へ

2007年4月24日火曜日

禁止されているはずの二重国籍(ドイツ) Podcast聞きかじり

radioeins "Der schöne Morgen" より。

ドイツでは二重国籍Doppelpassは禁止されています。
最近も、連邦議会の議題に上りましたが、否決されました。

ところが、このドイツの二重国籍を持つ人物がいるというのです。
それも超有名人。

ドイツのパスポートには
 Joseph Ratzinger
と名前が記されているはずのその人物は
 ローマ教皇ベネディクト14世
として、現在知られています。

さて、Podcast "Der Schöne Morgen" に、「日常のふとした疑問 Stimmts」というコーナーがあり、
ベネディクトの国籍はどうなっているの?
というテーマが取り上げられました。

記事へのリンク
(「Real Audio」のロゴをクリックしてください。要メディアプレイヤー)

結論は、例外的に二重国籍を持っている、でした。

ところでこのStimmts の表記は
Stimmt's, Stimmts 's, Stimmts
のとれが正しいの?
上記リンクのサイトではよく分かりません。
通常であれば、Stimmt's でしょうが(Wie geht's?同様に)、番組名も固有名詞でしょうから、radioeins の方針によりますね。

ブログランキング用投票ボタンです。
ブログランキング・にほんブログ村へ